本屋さんのいま・むかし

地域密着型の書店、いわゆる本屋さんは、全国的にも大きく減少傾向にあります。理由として、国民の本離れ、大手書籍店(丸善やジュンク堂など)の地方進出、ネット購入(アマゾンなど)が挙げられています。

 

残念ながら津市もその波にあらがえず、個人経営の書店は壊滅状態になっています。40年前は、津新町駅近くだけでも近鉄東海ストア4階の「別所書店」や「三重野書店」などがありましたが、今はもうどれも残っていません。津高通り沿いに1軒、「新町書店」がありましたが、これも1年以上前に閉店しました。

 

津市内では別所書店が頑張っていますが、かつて京口の23号線沿いにあった本店も、今は岡三証券になっています(写真1)。今残っているのは修成店(三重刑務所の南、写真2)、津駅ビルチャム店、イオン津(津サティの方が通じますね)店の3つです。

 

現役の津高生はどこで本を購入しているのでしょうか? 学校の帰りに東海ストアの別所で本探しをしていた我々は幸せでしたね。

 

ちなみに日銀の黒田総裁が三重県総務部長として出向されていた時、別所書店の本店で、よく休日のひとときを過ごされる姿が見られたそうです。

 

写真3

とはいえ、残念な話ばかりではありません。津にもいわゆるセレクト系本屋があります(写真3)。場所は大門フェニックス通り沿いで、大門病院のすぐ西。その名は「奥山銘木店」。えっ?材木店?いえいえ、素敵な本屋さんです。その品揃えは、京都市左京区系のセレクト書店にも引けを取っていません。ここで本を買って、隣のカフェ「ゴッチカフェ」でおもむろにページを開く……といいのですが、このカフェはオシャレなので、アラ還オヤジにはやや敷居が高いのです。

 

 

そこで近所の昔ながらの喫茶店に行くことになります。この喫茶店もまた減少傾向にありますが、老舗はまだまだ健在です。喫茶店についてはまたいずれ触れたいと思います。お楽しみに。

 

文・写真/ふるさと通信員・テツじゃ